2学年「立志式」

 12月17日は「立志式」がありました。厳粛であり,そして感動的でした。
 校長からの激励の言葉です。

 本日,ここに立志式を迎えた108名の皆さん,おめでとうございます。
 そして,式を開催していただきました東松島市の皆様,ありがとうございます。
 皆様のあたたかいお気持ちに,心から感謝申し上げます。

 この式は,「15歳を迎える市内中学校2年生が自分の将来を考え,明るい希望を持ち,自己実現に向けて立ち向かえるように」という願いが込められた式です。県全体で取り組んできた「志教育」も先月で10年目を迎えましたが,皆さんは,一人一人が我々みんなの希望であり,大切な未来の宝です。

 さて,ここに一本の竹を持ってきました。
(後藤先生が掲げてくれた大きな竹は,寺崎さんが山へ行って探してきてくれました!)
 私は竹を見ると皆さんを思い出します。グングンと伸びるイメージがあることと,竹のように育ってほしいという思いがあるからです。竹はまっすぐで強靱ですが,このように丈夫で高く成長できるのは,「節」があるからです。「節」がなければ竹は曲がって折れてしまいます。
 人生もこれと同じ事が言えます。竹には「節」があり,これが竹の成長に大事ように,人生にも「節目」があり,これが自分という人間を強くしなやかに育ててくれます。 入学式,卒業式,そして,今日の立志式。物事の区切りとなる式は大きな「節目」。普段行っている授業の始めと終わりの挨拶なども小さいけれど大切な「節目」。このような「節目」を大事にし,物事を振り返ることは,
毎日の生活をより充実させ,輝くものにしてくれます。『節目を大事にする人になってください。』

 もう一つ。(この辺りから,実は後藤先生は,竹が重くて手がプルプル震えていました…)
 竹が丈夫な理由。実は,根っこが周りの竹とつながっていることが,強さの秘訣と言われています。つまり,一本の竹同士が目に見えない土の中でしっかりと手をつないだり,ラグビー選手のようにスクラムを組んだりして共に生きているのです。皆さんも苦しいときも嬉しいときも,周りにいる同級生と励まし合い、笑い合い,支え合える仲間となって,がっちりとスクラムを組んでほしいと思います。
苦しいときは,“苦しい”と言っていいのです。言える仲間で互いにいてください。もちろん,私たち先生たちも仲間です。安心して相談してください。『自分の心の根っこを育て,大事にする人になってください。』

 今日の式は,改めて目の前に引かれたスタートラインだと思って自分の心と向き合い,自分を見つめ,目指す自分に向かって一歩を踏み出してほしいと思います。そして,5年,10年,20年後,皆さん一人一人が,それぞれの世界で力を発揮するとともに,この東松島市を愛し,まちづくりの大きな力につながることを祈っています。

 保護者の皆様,本日は誠におめでとうございます。お子様はまもなく3年生となり,義務教育も最後の年を迎えます。4月からは最上級生として後輩をまとめ,学校の顔として大いに活躍してくれる
ことでしょう。中学生という時期は,人生で最も成長する素晴らしい時期です。子育ての言葉に「乳児はしっかり肌を離すな」,「幼児は手を離すな」,「少年は目を離すな」,「青年は心を離すな」というものがあります。反抗をすることもあるかもしれません。しかし,我が子を信じて,心を離さず,大らかに見守ってください。これからもどうか、変わらぬご理解とご支援をお願いいたします。

 今日の式が皆さんにとって新しい一歩となることを願い,激励の言葉といたします。

                  令和2年12月17日
                  東松島市立矢本第二中学校 校長 松﨑 和佳子

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 「一に命 二に生き方」